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医療・健康分野 山口大学医学部附属病院整形外科教室 助教 西田 周泰

にしだ のりひろ

 

略歴

2006年  3月 山口大学医学部医学科卒業
2013年  3月 山口大学大学院医学博士課程修了
2013年  4月 山口大学整形外科 助教
2019年  4月 山口大学医学部附属病院 育成支援センター Clinical Cadaver Surgical Training部門 副部門長
2021年  4月ー2022年  3月 アメリカ オハイオ州 Toledo大学留学
2022年  4月 山口大学医学部附属病院 リハビリテーション部 助教
現在に至る。

 

受賞歴

2016年10月 山口大学 山口医学中村賞 頚椎後縦靭帯骨化症の脊髄内応力解析
2014年  4月 日本脊椎脊髄病学会ベストポスター賞 頚椎後縦靭帯骨化症の脊髄内応力解析の検討―静的圧迫と動的圧迫の関与―

 

メッセージ

高齢化の進行に伴い増加している整形外科疾患とくに脊椎脊髄疾患の精緻なシミュレーションの確立は、病態の把握や治療方針の決定を支援する強力な手段となりえます。しかし、年齢、性別、骨格形状、障害原因など検討因子の多様性のため、臨床応用には至っていません。医療機器開発において、最終的に臨床応用するためにはなるべく各個人の特徴を標準化しつつ対応できる症例を増やす必要があります。

我々の研究は、3つの段階を経てモデルを完成させ、日本発の医療機器開発を援助することを試みています。

組織の物性データの取得
 ヒト・動物の生体新鮮組織力学試験・組織学的データを取得する。
コンピューター/3Dプリンターシミュレーション
 ①のデータを医用画像から作成したモデルに反映し、
 有限要素法を用いた物理学的応力解析や、3Dシミュレータモデルを使用した物理学的な解析を行う。
臨床的な整合性評価
 ①②を利用して、実際の症例に臨床応用を行う。

本研究は精緻なシミュレーションモデル確立によるオーダーメイド治療を通じて、患者の生活の質の向上に役立ちます。また、汎用モデルとしてインプラントなどの医療機器開発や人体への影響評価を必要とする産業分野にも応用することで社会に貢献することを目標としています。