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細胞シートを用いた画期的な再生医療等製品の実用化に向けて ~産学公連携によるプロジェクトが始動~ 【令和6年9月3日合同記者会見】

  本市では、産学公金が連携する「宇部市成長産業推進協議会」を設置し、医療・健康や環境・エネルギー、次世代技術に関連する分野を成長産業分野と位置づけ、その創出・育成による地域産業力の強化に取り組んでいます。

 このたび、セントラル硝子株式会社と国立大学法人 山口大学が研究を進めてきた『他家”凍結保管”線維芽細胞シート』を用いた再生医療製品の社会実装を目指すプロジェクトが、山口県と宇部市の連携した支援により本格的にスタートします。

 

1.合同記者会見概要

日時 令和6年9月3日(金)14時から
場所 宇部市役所本庁3階 防災情報センター、3-3会議室

【主な出席者】

 

2.事業概要

 従来型の医薬品では治療が困難な患者に対し、新たな選択肢として細胞を加工した再生医療等製品が注目されており、セントラル硝子株式会社と国立大学法人山口大学は『他家“凍結保管”線維芽細胞シート』の開発を進めています 。
 当該細胞シートは、凍結解凍後に高い細胞生存率を有する特徴を持ち、患者に細胞シートを移植することで、患部の組織再生が促進され、外科分野の難治性潰瘍治療、縫合部組織再生治療等への高い有効性が期待されています 。
 また、患者以外の健康な方の細胞「他家細胞」から作製した細胞シートを凍結保管することにより、細胞シートの在庫確保および手術時期に合わせた柔軟な供給が可能となり、製造コストの低減や、大幅な利便性の向上が図れると考えられています 。
 今後、セントラル硝子株式会社と国立大学法人山口大学においては、世界の人々の健康な暮らしに貢献し続けるために、当該細胞シートの早期の実用化を目指し、「産・学・公」の強い連携を活かし、研究開発を推進していくこととしています。

 

3.出席者コメント

【宇部市長】

セントラル硝子株式会社様と山口大学様の再生医療製品の研究開発が事業化に向けて本格的にスタートされたことを大変嬉しく思う。
大学がある自治体だからこそ、大学等の研究機関にある研究シーズを事業化につなげるための支援していくことが大切であると考えている。今後も大学などの人材育成機関と様々な技術が集積した産業都市である本市の地域特性を活かし、産学公金の連携により新たな成長産業の創出を推進していきたい。

【セントラル硝子株式会社 前田代表取締役社長】

発祥の地である宇部市や山口県からの支援を受けながら新しいステージで開発を促進できることを嬉しく思う。
ライフサイエンス分野は当社の成長において重要なポートフォリオであり、今回の細胞シートは世界でトップシェアを持つ吸入麻酔薬「セボフルラン」に次ぐ、当社の大型医療製品として大変期待している。1日も早く細胞シートの実用化に目途をつけ、宇部市や山口県はもとより、世界の人々の暮らしに貢献していきたい。

【国立大学法人山口大学 谷澤学長】

濱野教授が再生医療を用いて治療するという長年研究を続けてきた成果が、細胞シートとして社会実装に結びつくような開発に至ったことを嬉しく思う。
山口大学が掲げる明日の山口大学ビジョン2030~知の創造としなやかな人材の育成により地域に・世界に貢献する山口大学~を具現化するような取組。今後も地元の自治体や企業の御支援を受けながら、世界に貢献するような研究開発を目指していきたい。

4.その他

プロジェクト概要